
ペットの死を通して、あなたは様々な感情と向き合い、死について納得できる結論を求めます。人間の死もペットの死も、別れの悲しみを乗り越えるプロセスは同じだと多くの人が思っています。なかには、動物と人間はまったく別の物だと考えている人もいるでしょう。それでも私たちが動物と死別した悲しみを乗り越えてゆくプロセスを見ると、人の死もペットの死もほとんど変わりが無い事が分かります。
死別のプロセスは最初に死の事実を知るところから始まります。この悲しみは、だいたい2,3日から、人によっては数か月続くことも有ります。悲しみの時間がどれくらい続くのかを予測する事は出来ません。
死に対する考え方や反応は人それぞれに違い、死を悼む時間枠にも基準はありません。人々はこの期間、激しい葛藤と感情の痛みを体験します。ペットの死を悲しむ気持ちを分かってもらえない事はストレスの原因になります。ペットの死を悼む期間の長さに関係なく、この耐え難い悲しみや苦しみを理解し、その人が立ち直るための^時間とサポートを惜しみなく与えてあげることが必要です。
死を慎むプロセスを通り抜けるとき、苦しみに圧倒されてしまってはなりません。あなたが死を慎む期間を心理学的な視点から理解しようとするのであれば、あなた自身が悲しみにどう反応するか、他の人たちはこの期間をどのように過ごすのかなどと考えること、正面から自分の苦しむ姿を見てみようと思えるようになれば、あなたがこのプロセスに取り組む準備が整ったという事です。
人は死が人生を操るのを恐れ、死を慎むプロセスそのものを忌み嫌います。悲しみの感情を表に出さないのは、悲しみが私たちを傷付ける有害なものと決めてかかっているからでしょう。しかし、本当は抑えている感情こそ、癒しに向かう為にも表に出す必要があるのです。
人が初めて死というものに対峙すると、それが人であれ動物であれ、次に訪れる死の体験は最初のときほど辛いものではなく、悲しみも早く解決できるに違いないと信じているようです。ところが、あなたは最初に体験した死の感情的なストレスや悲しみを引き戻してしまうのです。最初の死の体験で十分に感情処理が出来ないまま、次の死の感情処理を迫られるとしたら、前回より著しい感情的な動揺を引き起こすことになるのです。なぜなら、未解決の感情は解決される為に再浮上し、表面化されるしかないのです。もしペットや家族などの死に対峙してしまった場合、感情を押し殺さず、素のままに悲しみ表に出すことが重要です。