
日々の暮らしには、色々な出来事が起こります。その中で私たちは悩んだり怒ったり、挫折感を味わったりしますが、そんなとき、動物たちはそっと近くに来て「わかっているよ」と言わんばかりに身をすり寄せます。ペットは、私たちが元気のない時はすぐに分かるのです。動物には人間の感情を感知するセンサーがあるのでしょうか。彼らは人間のネガティブな感情を察知し、それを癒したいと思っているのかもしれません。
人間には愛されたいという願望があります。現代では、文明が進んだばかりに、社会での人間関係の希薄さが益々進んでおり、自分が愛されているという実感からどんどん遠ざかっています。この願望をペットにも向けて、ちゃんと返してくれる存在のペットは、きわめて重要な愛の基本的要求を満たしてくれる大いなる存在だといえます。
職場でいっしょに仕事をしている人の能力を心から信頼できるわけではないのに、私たちは時として、その関係を取り繕うために「良い人」を演じることがあります。大好きなペットとの平和なひと時は私たちを癒し、喧噪で汚れた感情などもすぐに消してしまうものです。ペットの真っ直ぐな眼差しに出合うとき、私たちは深い安らぎを味わいます。そして感情表現を抑えている所から解放され、自分自身への自信を感じるのです。
私たち個人がどのような人格であっても、ペットはありのままに受け入れます。批判などしないで受け入れてしまうのです。この関係こそ、人間と動物の絆を深める基本なのです。人間と動物とのつながりは広い宇宙の中でも類を見ないほど、共に進化し合う素晴らしい関係だといえます。つまり、動物と人間との間に交わされる心が、両者の関係を進化させるのです。