
私たちはペットとの関わりを通して責任感を身につけ、生き方を学びます。ペットを飼おうと決心する事は、そのペットに関して全責任を負うということです。私たちの身のまわりの動物は、私たちにすべてを委ね、頼る以外に生きる術がありません。人間の子どもが一人前になって独立するようなわけにはいかないのです。
ペットの飼い主の中には、まったく無責任な飼い方をしている人もいます。無責任なペットの飼い方をしている人を見ると、繊細な心で動物に接している人たちは怒りが込み上げてきます。飼っていたペットを捨てるような行為を見るだけで、心が痛みます。ペットが煩わしくて責任がとれなくなったのなら、どうして他の人に飼ってもらおうとしないのでしょうか。ボランティアでペットの世話をしている人たちや、ペットの救済を目的としている団体もあるはずです。
ペットをきちんと飼える人は信頼できる人といえるでしょう。ペットの幸せや健康などに関して義務を果たしている人だからです。ペットに対するこのような努力は人間的にも崇高でその人を満たしてくれるのです。
ペットの健全な暮らしと生命を支えている、ペットにとって神様のような人たちでさえ、事故、病気、死を回避する事はできません。ペットが亡くなればそれまで味わったことのないくらい辛くて深い落胆と、どうしようもない悲しみを味わいます。だからといって、誰もがペットに関して神様のような役割を辞めるわけにもいきません。ほとんどの飼い主は、ペットが死ぬと、何らかの形で自分を責めます。自分のせいでペットが死んでしまったといって責任をかぶり、悩みます。この感情は当然起こります。神様の役をしていても、ペットの生死についてはどうすることもできません。