
保健所が保護した動物たちはどうなるのでしょうか。みなさんはご存知ですか?東京都の場合、保健所には7つの部屋があります。毎日1つずつ部屋を移動し、その途中で飼い主さんが引き取りにきたり、新しい飼い主さんが見付かれば、その子はその後も生きていくことができます。
でももし7日間、何も無かったら・・・、その子たちには8日目はありません。苦しみながら死んでいくのです。
一方、ペット先進国といわれるドイツでは、動物の殺処分は行われません。たとえ飼い主さんに見捨てられても、安心して過ごせる施設がその子たちを待っています。
ドイツの首都ベルリン郊外にある、欧州最大規模の動物の孤児院『ティアハイム・ベルリン(Tierheim Berlin )』は、捨てられた動物たちの保護施設です。その施設の面積は、サッカー場30個分もあります。
保護されている動物は1000頭、職員の数が80人。運営費はすべて個人の寄付金でまかなわれています。
設備も充実しており、保護した動物に合った次の飼い主さんが見付かるように身体をいつも清潔に保ったり、具合が悪くなると専属の獣医さんが診たり、という具合です。
他には、「絶対に動物を殺さない街」として世界に名高い都市サンフランシスコには、「SPCA(サンフランシスコ動物虐待防止協会、Society for the Prevention of Cruelty to Animals)」と呼ばれる団体が運営する施設があります。こちらの運営費も、動物愛護の精神に基づいた善意の人の寄付によるもの。
この施設では、吠えている子が少ないといいます。ボランティアによる十分なケアが行われている為、ストレスを溜めていないらしいのです。部屋のドアには、動物の名前、年齢、性格など、里親にとって必要なあらゆる情報が記載されています。
日本の動物保護管理施設(保健所)は極端に言えば、死の宣告をする施設、一方、ドイツやアメリカの施設は生かすための施設。この差を、あなたは一体どう受け止めますか。