
・女性
カウンセリングの現場においては、圧倒的に女性が多いようです。その理由としては、女性は男性に比べ、ペットと家族関係や親子関係を構築する方が多いからです。
ものごとに強いこだわりを持ち、ペットは自分のものと思っている独占欲の強い方が陥りやすい傾向にあるようです。これは表現を変えると、感情移入が激しく、絆を大切にする心の温かい人、ということになります。
性格的なプラス面は、動物を深く愛する細やかな感情の持ち主であり、根が真面目で責任感が強く正直。マイナス面は、柔軟性に欠ける、感情の起伏が激しいなどです。
そして、ペットに対して強い家族願望を抱く人です。単身女性がこれにあてはまります。また、過去に鬱経験のある人は抑うつ期間が長引きやすくなります。
・男性
団塊の世代あたりのリタイア後のシニア層の男性は、ペットブームの流れに乗り、自分の健康のためなどの理由からペットの世話をするという方が増えています。
シニアの場合、ペットに対する愛情度は非常に高いとされています。そうした中で、ペットをご自身のなんらかのステータスとして心の交流をする人、つまり、ペットに対して自分自身を色濃く投影したり、自分自身の居場所を見出した場合、ペットロスによる喪失感は想像をはるかに超える過酷なものになる可能性が高くなります。
その要因のひとつとして、日本のお父さんたちは、人前で涙をみせてはならないという思い込みを強くもっている人がたくさんいることが挙げられます。この思い込みが、グリーフ・ワークの促進を妨げてしまうのです。