器官・肺と血管・心臓は、体内に酸素を供給し二酸化炭素を排出するシステムに関わっている器官です。したがって、肺の病気でも心臓の病気でも、呼吸が速いなどの症状が見られたり、心臓の不具合が肺にまで影響を及ぼしたりする事が有ります。
老犬は、皮膚と同様に器官や血管も弾力がなくなってくるため、空気や血液の通りが悪くなり、心臓の働きそのものも衰えてきます。また、器官や血管、弁などが変形してしまうことが、さまざまな病気の原因になります。
老犬がかかりやすい循環器の病気
気管支炎
ウイルスや細菌の感染、異物の誤飲、寄生虫などが原因で、機関紙が炎症を起こす事を気管支炎とよびます。咳を何度も繰り返し、のどに触られるのを嫌がることも有ります。
肺水腫
肺の組織の中に体液が溜まり、酸素と二酸化炭素の交換がうまくできなくなる病気です。心臓疾患や気管支炎などの影響で起き、運動後の咳から始まり、浅い呼吸や咳き込むなどの症状が出ます。
気管虚脱
気管が押しつぶされて扁平になり、空気の通り道が狭くなる病気。せきをしたり、苦しそうに息をする等の症状が出ます。
僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁が組織の老化などのために変形し、うっかり閉じなくなって起こる病気です。血液が肺へと逆流するため、血液の循環が悪くなり、心臓の肥大や肺のうっ血を招きます。小型犬に多く、せきや呼吸困難などの症状が特徴です。