老化すると骨は脆くなり、関節の軟骨も磨り減ってきます。肥満になったりする事で、関節への負担が増えて、障害が出てきます。また、脊椎が変形すると、中の神経を圧迫し、痛みや麻痺などの症状を起こします。骨や関節の変形は、老化のほか、遺伝や事故などでも起きます。
骨・関節の病気を予防するポイントは、普段の運動で筋力をつけること、肥満していたら運動して痩せること、骨に必要な栄養をしっかり摂ることです。
動く時に足をかばう仕草をする、立ち上がるときにもたつくなど、痛みが出ているサインを見逃さず、発見したら無理に運動はさせずに医師の診察を受けましょう。
老犬がかかりやすい関節や骨の病気
椎間板ヘルニア
背骨はたくさんの椎骨でできており、椎骨と椎骨の間にはクッションの役割をする椎間板があります。椎間板ヘルニアは、老化で椎間板がずれたり、損傷したりして椎間板の中身が飛び出し、脊髄の中を通っている神経を圧迫して痛みが起こる病気です。この神経は体の各部分の運動機能を支配しているため、圧迫箇所によって様々な麻痺症状が出ます。
骨粗しょう症
骨密度が減少してすかすかになり、脆くなる病気です。ちょっとした衝撃でも骨折しやすくなります。カルシウムや代謝に必要なコンドロイチンなどの栄養不足、ホルモンの影響、運動不足が原因で起きます。
変形性脊椎症
椎間板の老化で椎骨の間隔が狭くなると、不安定になった背骨を支えようとして、椎骨に棘が出来ます。この棘が飛び出して脊髄を圧迫する為に、椎間板ヘルニアとおなじような症状が起きます。